総評:ヤングアーティスト部門審査にあたって(第2回印西国際音楽コンクール)

今回ヤングアーティスト部門には35名のエネルギー溢れる若き演奏家たちの応募がありました。
また初めてコンクールに挑戦される方向けにファーストステップ部門も新設されたことで、ヤングとはいえとてもレベルの高いパフォーマンスを披露していただきました。
皆さんの日々の努力はもちろんのこと、ご家族のサポートや、先生方の熱心なご指導を讃えたいと思います。
全体的には甲乙つけ難い程、水準が高く、特にテクニックの点では本当によくお勉強されていると感じました。その一方でコロナ禍の影響もあるのか、自分とその楽器だけで完結してしまっている演奏が多くありました。
広い空間で、響きを感じながら練習できると良いですが、お部屋の大小ではなく、日々の生活から周りの音や遠くの音に意識を向ける習慣をつけると良いでしょう。
「聞く」は自然に耳に入ること、「聴く」は積極的に耳を傾けること。ぜひ「聴く生活」を心がけてください。
そして、これだけ情報量の多い時代ですから、音楽以外の情報にも積極的に触れて、ジュニア時代にしかできない様々な体験をしながら、幅広い知識と感覚を養ってパフォーマンスに磨きをかけて欲しいと強く願っています。
最後になりますが、入賞された方々おめでとうございました!記念演奏会での演奏も楽しみにしております。
惜しくも入賞できなかった方々も、新たな目標に向けて素晴らしい演奏を続けてください。
第2回印西国際音楽コンクール
ヤングアーティスト部門審査担当
印西音楽協会[IMA]理事
五十嵐 優子